不貞行為が発覚したときに弁護士に相談するメリット
不貞行為が発覚したときに弁護士に相談するメリット
配偶者の浮気が発覚した場合、どのような行動をとるべきでしょうか。離婚をするのか、しないのか、浮気相手に慰謝料を請求するのか、配偶者に請求するのか・・・。
これらはすべて法律に関係する問題です。配偶者の浮気が発覚して、動揺して、不安で何も考えられなくなるかも知れませんが、この時点で弁護士に相談することにはメリットがあります。
まず、他人に話すことで冷静になれるでしょう。離婚事件を多く扱う弁護士ですから、冷静かつ正確なアドバイスがもらえます。まずは、配偶者の「浮気」は法律上の離婚原因となる不貞行為なのかを他人であり、専門家である弁護士に判断してもらうことが大切でしょう。その上で、離婚するのか、しないのか。慰謝料を請求するとすれば誰に請求するのか。離婚するにあたってはどのような条件を提示するのか。
これらの事柄は、実は複雑な法律問題があるので、専門家である弁護士に相談して決めるのが後のトラブルを未然に防ぐことになるでしょう。離婚はしたくないけど、相手から慰謝料はきっちりもらっておきたい、と考える方も多いでしょう。しかし、浮気をしたのはあくまで2人です。あとで、浮気相手から配偶者に、慰謝料の一部を支払うように求償されてしまい、悔しい思いをしたという話もよく聞きます。このような問題が起こらないようにするには、最初から専門家に関与してもらうのが賢明であるといえるでしょう。また、弁護士が関与したということを浮気相手が知ることで、冷静になり、その後の浮気の継続を抑止するという効果も期待できます。
また、離婚や慰謝料の請求をするには、こちらが、配偶者と相手の不貞行為があったことを証明しなくてはなりません。どのような証拠を集めれば浮気の証拠となるのかは、弁護士がよく知っています。あなたが、「これが浮気の証拠だ」、と信じているものが、裁判所にとっては証拠とならないことも考えられます。弁護士にアドバイスを受けて、適切な証拠を集めることはとても重要なことです。
また、すぐに相談しないで悩んでいるうちに、請求できたはずの慰謝料が時効にかかってしまうということがないように、問題が起こった時点で弁護士に相談することは大切だといえるでしょう。
離婚を選ぶことになった場合、慰謝料の他に財産分与や子どもの養育費の問題、子どもの親権、子どもとの面会・・と問題はさらに複雑になります。こちらにはそのつもりがなくても配偶者が離婚を求めてくることもあるでしょう。相手方に離婚の責任がある場合に離婚が認められるかは、判例の蓄積があります。応じなくてよい離婚に応じてしまったり、知らなかったばかりに、不利な条件で離婚をしてしまうことのないように、専門家に相談しておくことは意味のあることでしょう。浮気が原因の離婚については、夫婦間では感情的になってしまったり、投げやりになってしまったりする場合が多いといえます。しかしそれでは、話がこじれて長期化してしまったり、その場限りの感情で不利な条件で離婚してしまったりとデメリットが多いといえます。冷静な専門家が関与した話し合いでこのようなことを防ぐことができます。また、もう相手の顔も見たくない、あるいは交渉がストレスとなる場合には、自分が直接話し合いをしなくて済むというメリットもあります。
浮気が発覚することは、夫婦生活にとっての一大事です。しかし、ここで冷静さを失ったり、ただ落ち込むだけでは、その後の人生にとって不利益になるかもしれません。浮気の事実を知って漫然と時が過ぎてしまうより、将来に向けて前向きに過ごせるようになるという意味でこの時点で弁護士に相談するメリットがあるといえるでしょう。