株式・債券・投資信託等の投資商品
株式・債券・投資信託等の投資商品
株式
夫婦いずれかの名義の証券会社口座において保有している株式が対象になります。
夫婦それぞれが従業員持株会を通じて保有している勤務先の株式も対象に含まれます。
結婚後、離婚時点(別居している場合は別居時点)までに取得した株式が財産分与の対象となります。
保有株式の評価額は、証券会社が作成する残高報告書等の書類で確認しましょう。手元に書類がない場合は、証券会社に依頼して記録を取り寄せましょう。
ただし、相当古い時期の記録は、証券会社から開示を受けられない場合があります。その場合は、どのように対処すべきか、弁護士にご相談ください。
ネット専業証券会社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券、松井証券、GMOクリック証券、ライブスター証券、岡三オンライン証券など)は、残高報告書等の書類を発行しないケースも多いです。その場合は、インターネット上の残高照会画面等で確認する必要があります。
債券
社債、国債(利付国債・個人向け国債のいずれも対象です)、仕組債等があります。
国債については、証券会社のみでなく、銀行や郵便局の口座で保有している場合もあります。
結婚後、離婚時点(別居している場合は別居時点)までに取得した債権が財産分与の対象となります。
債券はペーパーレス化されていることがほとんどですので、各種金融機関が作成する残高報告書等の書類で確認しましょう。
ただし、ネット専業銀行・ネット専業証券会社は書類を発行しないケースも多いです。その場合は、インターネット上の残高照会画面等で確認する必要があります。
日銀によるマイナス金利の導入と、それに伴う預金金利の低下によって、預金の一部を個人向け国債に移す人が増えつつあります。個人向け国債に注意して、財産の把握を行いましょう。
なお、個人向け国債は、発行後1年以内は換金することができません。また、1年経過後も、換金に際しては、過去1年間に受領した利息分が差し引かれますので、ご注意ください。
また、仕組債も、満期まで現金化することができないことが多いです。また、株価の変動等の条件次第で、元本割れが生じる可能性も十分にある商品です。
投資信託
投資信託も、証券会社のみでなく、銀行等の口座で保有している場合もあります。
銀行が短期・高利率の預貯金と投資信託がセットになった商品を取り扱うことも多くあります。短期・高利率の預貯金があった場合は、そのほかに投資信託が存在しないか、確認してみてください。
結婚後、離婚時点(別居している場合は別居時点)までに取得したものが財産分与の対象となります。
投資信託の評価額については、各種金融機関が作成する残高報告書等の書類で確認する必要があります。
また、銀行の預金口座に投資信託の「分配金」が振り込まれることがあり、その金額が通帳に記帳されることもありますので、通帳も詳細に確認しましょう。
ネット専業銀行・ネット専業証券会社は書類を発行しないケースも多いです。その場合は、インターネット上の残高照会画面等で確認する必要があります。
ネット専業銀行・ネット専業証券会社において、投資信託を毎月、一定額・少額ずつ積立購入するケースも多いです。その場合、買付代金が銀行の口座から天引きされ、それが通帳に記帳されることもありますので、通帳の内容を確認しましょう。
FX(外国為替証拠金取引)
FXとは、証拠金を積んで、証拠金以上の金額の外貨を運用する取引のことをいいます。
結婚後、離婚時点(別居している場合は別居時点)までのFX取引により取得した金銭が財産分与の対象です。
FXは、証券会社やFX専業の銀行で口座を開き、取引を行います。ほとんどが、ネット上で取引を行う会社です。たとえば、GMOクリック証券(新FXネオ)、外為どっとコム(外貨ネクストネオ)、DMM.com証券(DMM FX)、ヒロセ通商(LION FX)、SBI FXトレード、外為オンライン(外為オンラインFX)、マネーパートナーズ(パートナーズFX)などといった会社に口座を開いているケースが多く見受けられます。
また、海外の業者において口座を開いているケースもあります。
ネット専業のFX会社は書類を発行しないケースも多いです。その場合、FXの口座内の資産は、インターネット上の残高照会画面等で確認する必要があります。