夫の暴力やモラハラが原因で別居に至ったが、あえて離婚は求めず、裁判所の算定表より高額の婚姻費用の支払いを夫に認めさせて、別居を継続することにした事案
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夫の暴力やモラハラが原因で別居に至ったが、あえて離婚は求めず、裁判所の算定表より高額の婚姻費用の支払いを夫に認めさせて、別居を継続することにした事案
事案内容 |
婚姻費用請求 |
依頼者 |
60代前半女性 アルバイト | |
相手方 |
夫:無職 (不動産賃料収入で生活) |
結婚暦 |
結婚歴35年 うち別居期間 3ヵ月 |
|
子供 |
2人 |
事案内容
夫の暴力やモラハラ・浪費に長年耐えてきた妻が、成人した子の協力で夫との別居をはじめたが、夫が夫の父母から相続した不動産の賃料収入のみで生計を立てており、しかも浪費がひどいため、夫婦の実質的共有財産がほとんど存在しないことから、あえて離婚を求めず、婚姻費用の支払いを夫に求めた事案。婚姻費用分担調停の代理人を受任。
手続
婚姻費用分担調停が成立
解決内容
夫名義の財産の内容を確認・検討した結果、夫名義の財産のほとんどが不動産であり、しかも夫の特有財産であることが判明したため、離婚しても多額の財産分与を求めることは難しいと思われました。そこで、当面別居を継続することにし、その間、少しでも多額の婚姻費用を求めることを目標として婚姻費用分担の調停を申し立てました。調停の第2回期日において、裁判所の標準算定表よりも多額の婚姻費用を夫が妻に支払う内容で調停が成立しました。
所感
このケースは、①夫婦の実質的共有財産が少なく、夫の特有財産が多かったこと、②依頼者が必ずしも離婚にこだわっていなかったことから、早期に婚姻費用分担調停をまとめることにしました。実質的に、夫から妻への財産給付を多くする解決が図れたのではないかと思います。
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